会長コラム ~Trivia Tweet~

利益を考えてみよう。

[2019.03.12]

春めいてきましたね。

去る2月27日、平成30年産米の日本穀物検定協会全国食味ランキングが公開され、期待通り魚沼産コシヒカリが特Aに復帰しました。

これは、猛暑、渇水、秋の天応不順を乗り越え、生産者の皆様が基本技術の一つ一つをコツコツと励行した事、土作りを呼びかけたことが功を奏した物と思っています。

ただ、これで終わりではなく、どのような環境下でも、魚沼産コシヒカリは特Aを維持しなければブランドを保てません。

さらなる高みを、一緒に目指しましょう。

魚沼産コシヒカリ特Aに、雪花火もお祝い
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3月15日は、確定申告の期限になります。

事業所得や、合算所得、複数の法人等から報酬を得ている人など、また、相続、贈与を受けた方も確定申告をする責務がありますので、期日までに申告書を提出しましょう。

私はe-Taxを行っていますので、確定申告書等は郵送されてきませんので気にもしていませんでしたが、近年、確定申告書類が郵送されないケースが増えているそうです。

申告漏れは後々大変ですので、今まで確定申告をしていたのに確定申告書類が届いていない方は、税務署に問い合わせてみるのも良いのではと思います。


今回は、利益について考えてみましょう。 農業を含め、事業を行えば損益を考えない人はいないはずです。


これまでに、利益では利益率の話を、費用では損益分岐点をお話ししてきました。

経営面積が増えない場合、売り上げは収穫量と販売単価で変動する事になります。

ただ、この変動を最初から考慮に入れると複雑になってしまいますので、一定の売り上げがあると仮定します。

次に、費用ですが、固定費を経営面積に見合った農作業場・農機具とします。


現在水田2ha経営で、収量10a500kg、10a15万円で、総売り上げは300万円ですね。

費用は、固定費として農作業場12坪400万円30年償却、トラクター25ps一式280万円、田植機5条150万円、コンバイン3条240万円、乾燥調整1式210万円これらは7年償却、軽トラック120万円3年償却で計算すると、年償却費として農作業場13万円、農機具126万円、軽トラック40万円となりますが、償却が終えてすぐに買い換える人もいないので農機具軽トラックとも10年使用すると考えると100万円になります。

作業場の13万円と農機具軽トラック100万円の113万円が固定費の一部になりますね。


次に作付に必要な種、元肥、初期除草剤、燃料代を10a1万円で20万円とすると、固定費は133万円となります。

この場合、損益分岐点は133万円です。

10aにすると66,500円です。

あと、目標収量を得るため追肥、防除農薬、水利費等が必要となりますね。

これらの費用を10aあたり1万円とすると20万円かかります。

固定費とあわせ153万円が総費用となり、総売上300万円から費用を引くと、利益は147万円になりますね。


では、追肥を多くして550kgに収穫量が上がると、固定費はそのままに、目標収量を得るための費用1万円に550/500をかけると11,000円になり、全体では22万円かかります。

総費用は2万円増えて155万円になりました。

さて、売り上げは、15万円に550/500をかけると16万5千円になり、総売上では330万円になります。

利益は、330万円-155万円の175万円で、28万円利益が増す事になります。


では、経営面積を2倍の4haにすると、利益はどうなるのでしょうか。


ここで考えなければならないのが、総売上は確かに2倍の600万円になりますが、現状の機械装備で適切な作業が出来るか、と言う事になります。


水田の場合、1品種あたりの収穫期間は7日から10日が適切と言われています。

また、収穫は雨の日は出来ませんので、平均晴天率を70%とした場合、収穫適期の内5日から7日が作業可能日となります。

これと、コンバイン・乾燥調整機械の能力を一日30aとすると、7日作業で2.1haですから、現状の機械装備は2haに適した物で、4haに対応するには最低で2品種、理想的には早生、中手、晩生の3品種を組み合わせる事が必要になります。

このように3品種の組み合わせを行うと、機械等の固定費分は113万のままで、種、元肥、初期除草剤分が20万増えて40万円で、固定費は153万円になります。

10aあたり売り上げは、早生14万、中手15万、晩生14万で、早生1ha、中手2ha、晩生1haの組み合わせでは、総売上580万円となります。

これに追肥、防除農薬、水利費などの費用を40万円とすると、売上総額580万円から固定費153万円と追肥等の40万円を引くと、利益は387万円となりますね。


では、売り上げの一番大きい中手だけを栽培した場合はどうでしょうか。

売上総額は600万円になりますね。 でも、現状の機械装備では対応できません。

機械の能力を上げましょう。

一日の処理面積を2倍の60a以上にするために、下取りを引いた価格でトラクターは40ps1式で550万円、田植機は6条植えで220万円、コンバインで3条刈りで400万円、乾燥調整機1式で300万円、軽トラックはそのままにしましょうか。

1,470万円の投資になります。

10年平均で計算すると147万円で元の113万円から34万円増える事になります。

作業場を増築していませんが、増築するとなれば、もう少し固定費が増える事になりますね。

作付の固定部分40万円と追肥等で40万円は同一なので、総費用は227万円になります。

総売上600万円から総費用227万円を引くと利益は373万円となり、3品種組み合わせの利益387万円より14万円少ない結果になります。


ところで、日60aの処理能力で3品種の組み合わせだと、どうなるでしょうか。

単純に、1品種7日収穫とすると、3品種×7日×60a=12.6haが可能となります。

1品種4.2haで、売り上げは早生588万円、中手630万円、晩生588万円で、総額は1,806万円となり、種、肥料、農薬、水利費が252万円、機械施設等の147万円を引けば1,407万円。

いかがでしょうか。


次回は、規模拡大とアウトソーシング(外部委託)をお話ししたいと思います。

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