今月の農業人

農業が出来る喜び― 次世代に繋ぐ

黒倉 横山仁志さん(47)

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松之山の黒倉で農業を営む広島出身の横山仁志さん。

農業に興味を持ったきっかけは2011年の東日本大震災でした。

「直接的に震災を経験したわけではないですが、あの強烈な津波や原発の災害映像を見て、今あるものは儚く簡単に崩れるんだとショックを受けました。そこから、今後重要なことは最低限自分たちが生きるために必要な食糧を自分の手で生産することではないか?と考えるようになって。それが農業を意識したきっかけですね」そう話す仁志さんは、当初地元の広島で農業をスタートさせようと考えていました。


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そんな時、夫婦で訪れた『大地の芸術祭』をきっかけに十日町を知り、雪と共に暮らす生活や、自然と人に魅力を感じ、この地での農業を夢見るようになりました。

それから、いくつもの偶然とタイミングが重なり、2015年に十日町へ移住。

そこから3年間、地域おこし協力隊として地域と関わりながら十日町の農業を盛り上げてきました。
任期終了後、念願だった松之山で農業をスタートし、現在に至ります。


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「就農出来た時は"やっと自分で農業が出来る!"って気合いが入りました。あの『魚沼コシヒカリ』を栽培できることが、なにより嬉しいですね。手をかけた分だけ成果が出て、我が子のように毎日成長を感じられる農業は楽しいです。米作りは、一年に一度だけ。一回一回が大切なので、58枚の田んぼの性質を見分けて丁寧に育てていきたいです」と話す仁志さん。


毎日が勉強で失敗もありますが、失敗から学ぶことは大きくそれが経験につながっているといいます。


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黒倉集落を継続的で発展的な集落にするために、若手を集めて『縄文ノ和 黒倉』という組織(団体)を立ち上げ、イベント運営を行っています。


「自分と同じように、 "十日町で農業をしたい"という若者や移住を希望する人の手助けをしたいですね」と代表としての想いを話す仁志さん。今年4年目となる農作業も順調にスタートし、今日も黒倉で農業を楽しんでいます。

                                  広報誌とかちゃん 2021.7月号掲載

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