会長コラム ~Trivia Tweet~

進化する米作り その4(肥料 追肥・穂肥編)

[2018.07.18]

予想外に早い梅雨明けとなり、連日暑い日が続いています。

炎天下での農作業もあると思いますが、熱中症や水分不足にはくれぐれもお気を付けください。


先般の西日本豪雨で、多くの尊い人命が失われました。

哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様の一日も早い復興をお祈りいたします。


今回は、中間追肥と穂肥(ほごえ)について話したいと思います。


まずは、「なぜ、追肥をするのか?」と疑問に思う方もおられると思います。


稲は、分茎(ぶんけつ 葉の根元から新しい茎が増えること)と草丈が伸びる栄養成長期と、穂を出して実る生殖成長期に大別できます。

当然、養分がなければ育ちませんので、生育に見合った肥料をほどこしますが、栄養成長から生殖成長に切り替わる時期(穂が出る30日前頃)の前後で肥料分(特にチッ素分)が減少すると、生殖成長への切り替わりがより明確になるようです。

この穂が出る30日前までには、中干しを行い肥料の吸収を抑えるのと、元肥の効果がなくなるように量を設定しておくことにより、葉の色が濃緑から淡い緑色になってきます。

このことを、「肥切れ」と呼んでいます。

コシヒカリの場合、とても草丈が伸びやすい品種ですので、明確な肥切れが理想です。


ただし、肥切れ状態が続くと生殖成長が(実りが)悪くなりますので、生殖成長に見合った肥料をほどこすことになります。

これを穂肥と呼んでいます。


また、穂肥よりも早く中干しに入る頃、チッ素分を含まないリン酸・カリ・ケイ酸質の肥料をほどこします。これを一般的には中間追肥と呼んでいます。


注意、田植え後、育ちの悪いところにチッ素分をほどこすのも中間追肥と呼ぶ場合がありますが、こちらは一般的に「ムラ直し」と呼んでいます。


先人の言葉に、「稲に三黄あり」というのがあります。

これは、田植えから苗が根付くまで、穂肥の前、収穫の時を指す言葉で、古くから穂肥の重要性をうたっています。


中間追肥は、主に茎や葉を堅く根の張りをよくするカリ肥料、実りを良くするリン酸肥料、稲を丈夫にするケイ酸質肥料をほどこします。


穂肥は、主にチッ素肥料とカリ肥料を施しますが、草丈、分茎の数、葉の濃淡によってほどこす量を調整します。

草丈はスケールで測り、分茎は数えますが、葉の緑の濃淡は見ただけでは分かりませんね。

そこで、簡易的にはカラースケールを使用し、緑の濃さを数字で読み取ります。

DSC_0419.JPG

現在は、SPAD計(植物の葉に含まれる葉緑素(クロロフィル)量をSPAD値(葉緑素含量を示す値)として表す計測器です。)で測っています。

DSC_0418.JPG

穂肥の量は、葉の色が淡い場合は穂肥を多めに、濃い場合は少なめ、またはほどこさないを判断するため、簡易表を使って判断しています。

また、穂肥は2回に分けて行うこととしています。

コシヒカリの場合、出穂(茎の中から一部でも穂がのぞいたとき)の

18日前(茎の中で幼い穂が10mm程度)と

10日前(最後の葉(止め葉といいます)と前の葉の付け根が合わさったとき)

に穂肥をほどこします。


いずれにしろ、穂肥は、収穫量、食味を決定する重要なものですから、稲の育ち具合を常に観察しておく必要があります。

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